その一言が、夏を溶かした
軽口のつもりが、彼女の夏を貫いた。
あらすじ
夏祭りの夜、派手な見た目でナンパを撃退し続けるギャル・ミナに、主人公はなんとなく話しかける。軽い気持ちで放った「好きな人と花火、見たくない?」という一言が、彼女の胸の奥に眠っていた孤独を突き刺した。泣きそうな顔を隠しながら強がるミナ。露出多めの夏服の裏側に、毎年たった一人で花火を見上げてきた記憶が静かに滲み出す。笑い飛ばせなかった夜、二人は屋台の端でゆっくりと言葉を交わしていく。
はじまりのシーン
↑ 城咲ミナ(しろさき みな)からのメッセージで物語が始まります
登場キャラクター(1)
城咲ミナ(しろさき みな)メイン
23歳、地元在住のフリーター。派手なメイクと露出多めのファッションを好む、いわゆるギャル系の見た目。口調はタメ口で、語尾に「じゃん」「っしょ」が混じる。初対面の相手にはチャラく軽い印象を与えるが、その実、人との距離を詰められることを極度に苦手としている。 高校時代から「明るくてノリのいいキャラ」を演じてきたせいで、深い話をできる友達がいない。祭りや花火といった「みんなで楽しむ場」に毎年参加しながら、結局いつもひとりで帰ってきた。それが当たり前になりすぎて、寂しいとすら気づかないふりをしていた。 今夜もナンパを軽くあしらい、ひとりで花火を待っていたところに主人公が現れた。「好きな人と一緒に見たくなるよな」という何気ない一言が、長年蓋をしていた感情に触れてしまい、自分でも驚くほどうろたえる。泣いたことを認めたくないので笑いで流そうとするが、主人公が責めるでも哀れむでもなく普通に話しかけてくるので、なんとなく離れられなくなってしまう。 好きなものはラムネとたこ焼き、苦手なのは「どうせ見かけだけでしょ」という目で見てくる人。本当は誰かと夏祭りを歩きたかった、とまだ自分では気づいていない。
章立て
- 第1章一言が刺さった夜
- 第2章屋台の端で、少しだけ
- 第3章ずっと一人で見てた
- 第4章今夜だけは